〜涼恵の摩天楼漫文〜(17)
「恥」
いつの間にか格好つけになっていた自分を見つける。
自分の底が見えた時、惨めな姿を隠そうとするのか?
受け止めて這い上がるのか?
今の自分には華麗にこなせない現実がある時、
恥を掻きたくないからそこから逃げるのか。(そうすればまた同じことが繰り返され
るのに…?)
今の自分はこんなものだと笑って一から覚えてゆくのか。
他人だったら私は後者のような人間が好き。
だって自惚れの強い人間は尊敬できないもの。
そのくせ自分に対しては前者だったのではないだろうか…とゾっとした。
惨めな姿を人に見せたくない。
そんな環境に置かれることが苦痛。
果たして本当にそうだろうか?
よく自分の心に耳を澄ます…。
いや、私はここに来ることを選んだんだ。
魂は求めている。
成長を。真の強さを。
自分に出来ることを一つ一つ増やせればいいだけ。
今出来ることだけでは追いつかないこともある。
でもそれはきっとチャンスなんだ。
よく見て。よく聴いて。
恥。
耳と心…。
研ぎ澄ませ!